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給食経営管理学研究室の研究が、日本栄養改善学会北海道支部学術総会で奨励賞を受賞

NEWS NO.159(2016年度)

食と健康学類・給食経営管理学研究室の研究が

日本栄養改善学会北海道支部学術総会で奨励賞を受賞

12月3日(土)に藤女子大学で開催された、「第 14 回日本栄養改善学会北海道支部学術総会」において、食と健康学類4年の千田奈々さんと上田積さん(いずれも給食経営管理学研究室・小林道講師)、小林講師の3名による研究が、学会で発表された一般演題23題の中から、優秀演題に贈られる奨励賞を受賞しました。

 

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受賞した研究は「女子大学生における食習慣と精神的健康度の関連」です。近年、日本食がうつ病発症のリスクを下げるという研究報告がなされており、千田さんらはそこに着目しました。女子学生135名を対象に食事調査を実施し、同時に、POMS2(※)という心理検査法を用いて、気分状態を測定しました。食事調査の結果から、日本食を構成する代表的な食品である、米、魚貝、豆、キノコ、海藻などの11品目の組み合わせを日本食として、気分状態との関連を検討した結果、日本食らしい食品の摂取頻度が低いグループと比較して、「中程度・高程度」のグループで精神的に良好な状態にあるという、統計的に有意な結論が導き出されました。

 

※POMS2 (Profile of Mood States 2nd)は、怒り、抑うつ、緊張などの7つの尺度と、ネガティブな気分状態を総合的に表す「TMD得点」から、気分の状態を評価する心理検査。

 

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○千田奈々さん

「ビタミンCがうつ病に良いといった、栄養素についての先行研究を調べて、個々の栄養素ではなく、さまざまな栄養素を複合的に摂取する『日本食』について研究をしようと考え、このテーマに取り組みました。昨年10月に調査を行うところから取り掛かって、信頼性の高い調査方法や統計の取り方など、小林先生のご指導が助けになりました。学会での発表は緊張しましたが、質問にしっかり答えることができ、とても勉強になりました。来年4月からは管理栄養士として働く予定ですので、この研究を生かして、栄養面から、体の健康だけでなく、心の健康についても考えられるようになりたいです」。

 

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p1370355-1
○上田積さん

「9月に青森県で開催された、日本栄養改善学会学術総会で、同じテーマの研究をポスター発表しました。そのときは、女子だけでなく男子も調査対象に含めていたのですが、食品摂取量に大きな違いがあるため、今回は女子に絞ることで精度を高めました。日本食が精神面に良い影響を与える可能性が数値として明確になったことは、とてもうれしかったです。この研究は後輩たちが引き継いでくれて、私たちは女子学生を対象としましたが、男子学生にも広げる予定です。努力した研究にしっかりとした結果を出せた経験は、これからの仕事や人生で役立つと思います」。


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