2017年度秋期キリスト教教育強調週間のプログラムを下記のように開催いたします。
講師に在日大韓基督教会熊本教会牧師の金聖孝(キム・ソンヒョ)先生をお迎えし、2016年4月14日、16日に起こった「熊本大分地震」の大規模な災害に対する被災者支援のボランティア活動の経験と被災地の現状についてお話しいただきます。
金先生は地震直後から現地で活動を開始し、九州を中心とするキリスト教会が共同で設立したボランティアセンター「エルピスくまもと」のセンター長に就任し、現在まで被災地でのボランティア活動の責任を負っておられます。その活動は食料や物資の調達、行政との交渉、損壊した家屋の修繕、引越の手伝いといった物質面での支援に留まらず、キリスト教のボランティア活動の特徴として、被災者の精神的なサポートにも重点を置いています。
特に、先生が力を入れてこられたのは、避難所や仮設住宅を訪ね、美味しいコーヒーを淹れて、被災者にホッと一息ついてもらう「ドリームカフェ」の活動です。先生は趣味の域を超えた本格的なコーヒーを飲んでもらうことで、不便な生活を強いられている被災者のみなさんに癒しのひとときを提供してこれらました。
本学には、熊本大分地震、東日本大震災、北海道・九州等の水害の被災地から来ている学生も大勢います。「ドリームカフェ」が提供する被災地での癒しの時間はキリスト教の愛の精神を体現するものです。金牧師の経験を通して、被災地の現状に心を留め、学生・教職員のみなさんと癒しの経験を分かち合い、ボランティアの素晴らしさを共有できれば幸いです。
—————記—————
日時:2017年10月24日(火)午前10時40分〜12時10分
場所:黒澤記念講堂
主題:「神のそばにいたい——被災地へと遣わされて」
講師:金 聖孝(キム・ソンヒョ)先生
在日大韓基督教会熊本教会牧師
ボランティアセンター「エルピスくまもと」センター長
【講師紹介】
金 聖孝(キム・ソンヒョ)
1959年大阪府東大阪市生まれ。在日韓国人二世。1989年農村伝道神学校卒業。1990年韓国・延世大学語学堂卒業。1991年9月在日大韓基督教会熊本教会牧師赴任(〜現在)。2005年熊本刑務所教誨師就任。2015年臨床宗教師養成研修終了(東北大学実践宗教学寄附講座)。2016年7月ボランティアセンター「エルピスくまもと」センター長就任。
共編著:『在日コリアンのアイデンティティと日本社会』明石書店。2001年。
【エルピスくまもと】
熊本大分地震の被災者支援活動のために、2016年年7月に在日大韓基督教会と日本基督教団九州教区が共同で設立したボランティアセンター。「エルピス」はギリシャ語で「希望」の意。