NEWS NO.117(2017年度)
RGU生物図鑑【モンタナマツ】
学名;Pinus mugo 英名;Swiss mountain pine
マツ科(Pinaceae) マツ属(Pinus)
【モンタナマツのあれこれ】
- 「モンタナマツ」は「成る池」の東側に位置する「東部室棟」(旧機農高校)の庭園芝生地や建築物の周囲などに植栽されています。
- ハイマツ(Pinus pumila)はカイガラムシの被害にあいやすいため、病害虫の発生が少なく生産性のよいモンタナマツが公園樹や街路樹、庭木や海岸林として植栽されるようになりました。
- アルプス山脈、ピレーネ山脈、ヨーロッパ中部地域の山地帯から高山帯に広く分布し、1~3mの低木樹です。原産地では25mになることがあります。
- 全体的にハイマツ(Pinus pumila)に似ています。大正時代の初めに公共緑化用として導入され、別名「スイスコウザンマツ(Swiss mountain pine)」とも呼ばれます。
- 日当たりのよいところを好み、排水がよいところなら多少土質が悪くとも生育します。
- 耐寒性、耐風性、耐雪性、耐潮性にとみ、刈り込みにも強い性質があります
- ハイマツは「五葉」、モンタナマツは「二葉」ですので、判別は容易につきます。
- 樹皮は灰褐色で不規則なウロコ上に剥がれます。
- 葉は針状で3~8cm幅は約2mmであり2本が一束となり、少し捻れ曲がり枝につきます。
- 花は一本の樹木に雄雌花がつき、長さ約1cmほどの雄花は多数に集まり、今年伸びた枝の先に長さ約4cm雌花がつきます。
- 球果は長さ3~7cm卵形で、緑褐色ですが、熟すと黄褐色となります。
- 球果の蕾や若いまつかさを収穫し夏から秋に乾燥させ、それをシロップに漬け、茹で砂糖漬けにするとパインシロップができます。
- モンタナマツはアロマオイルにも使われ、インフルエンザや風邪の症状を和らげる効果があります。
- モンタナはイタリア語のmontano(=山)、フランス語のmontagne(=山)、属名はケルト語のpinn(=山)を語源とします。
(文責) 環境共生学類 4年 稲垣 遼