NEWS NO.90(2014年度)
2014年度秋期キリスト教教育強調週間開催
秋期キリスト教教育強調週間の学校礼拝が、10月28日(火)、黒澤記念講堂にて行われました。
今回は、講師にミッション・エイド・クリスチャン・フェロシップ牧師である関根一夫氏をお迎えして、「≪いてくれてありがとう≫の心」をテーマに語っていただきました。
関根氏は、南オーストラリア聖書大学を卒業後、鹿沼キリスト教会牧師、東京コンピュータ専門学校校長、お茶の水クリスチャンセンター理事長代行などを歴任し、1987年にミッション・エイド・クリスチャン・フェロシップ という教会活動を開始しました。本学の干場信司学長とは、30年来の親交を結んでいます。干場学長は、「関根氏は『いてくれてありがとう』の言葉どおりの生き方をしている方で、私はとても尊敬しています」と紹介しました。
関根氏は、自身がオーストラリアに留学した時の経験談を語りました。「英語が全く理解できずに苦労し、最初のテストで0点を取って、自分が許せなくなるほど落ち込みました。その時に当時の学長が私に言ってくれたのは、『あなたがテストの結果で悩んでいると聞きましたが、悩む必要はありません。いくらでも時間をかけて、ゆっくりと取り組めば、いつか必ずできる日が来ます。それよりも、遠い日本からあなたがたった1人でここにやって来てくれたのが、私にとっては本当にうれしいことなのです』でした。その言葉で私は、自分の居場所はここにあるのだという安心感を得ることができました。人生を変えた、一生の宝となる言葉でした」。
関根氏は、人を「できる・できない」のみで評価する能力主義的な価値観は、自分には居場所がないと感じる人たちを増やしており、人を受け入れて、同じ時を生きていることを喜ぶという考え方が大切だと話しました。「“いてくれてありがとう”という気持ちを、言葉で伝えることが大切です。日本人はそういうことが苦手で照れるでしょうが、みなさん実際にやってみましょう」と言い、学生たちを立ち上がらせて、周囲の人と握手をして、「いてくれてありがとうございます」「いてくれてうれしいです」と二つのあいさつを交わさせました。