NEWS NO.115(2013年度)
80周年記念公開講座「人と動物の絆を考えるシンポジウム」を開催
エクステンションセンター生涯学習課は、11月10日、福岡県春日市のクローバープラザにおいて、酪農学園創立80周年記念酪農学園大学公開講座「人と動物の絆を考えるシンポジウム」を開催し、107名の参加がありました。
開会にあたり、主催者を代表し干場信司学長は「本講座は本学の教育、研究、そして魅力を西日本の中心である福岡県の皆様にぜひ知っていただきたいと考え開催させていただきました」と挨拶しました。
基調講演では、本学獣医学部OBでもある旭川市旭山動物園坂東元園長が、「伝えるのは、命の輝き」というテーマで講演されました。動物を救おうと思いながらも救うことのできなかった自分自身の苦い体験や老夫婦の来園者にアザラシをマグロと間違われたちょっと笑えるエピソードなど、旭山動物園の動物たちの現状や野生動物保全の取組など話されました。動物のありのままの姿に慈愛をこめ、どの動物に対してもその命を守り、全うすることへの責任感あふれる講演となりました。
次に講演1では、農食環境学群堂地修教授が「牛を育て、人を育てる」というテーマで講演が行い、本学の建学の精神の紹介や家畜繁殖学研究室における肉牛教育について紹介し、学生たちの学びの様子などを説明されました。
また、講演2では、農食環境学群中辻浩喜教授が「衣食住を支える家畜たち」というテーマで講演を行い、我々の生活がいかに多面的に家畜たちに支えられているのかを説明され、日本の家畜生産の現状と問題点についても触れ、今こそ80年前に酪農学園の創立者黒沢酉蔵先生が提唱された「循環農法」という酪農の原点に回帰する時であるとまとめられました。
今回のテーマである「人と動物の絆」ということに関して、命に対するとらえ方、大学としての社会的役割、大学として取り組んでいること等を発信することができ、酪農学園大学公開講座は無事終了しました。
酪農学園大学エクステンションセンター(2013.11.26)