NEWS NO.7(2017年度)
「第1回 酪農大生チャレンジプロジェクト」報告会を開催
本学学生生活援護会は、2016年度より「酪農大生チャレンジプロジェクト」を開始しました。正課外(単位となるゼミや授業以外)活動の中で、学生自らが自由な発想でプロジェクトを企画・立案し、その実現のための創意工夫や、問題解決のための討論を行い、創造力の醸成やコミュニケーション能力の向上を図ることを目的としています。学生・院生が考案したアイデアを実現するために同会が支援し、10万円を上限に資金援助を行います。
2016年度に採択された4つのプロジェクトが実施期間を終え、4月20日(木)・21日(金)に本学中央館2F談話室において活動報告が行われました。
繋がれ!!未来を担う酪農家プロジェクト
団体名「酪農の和を広げ隊」
離農者の増加や農業へのマイナスイメージから、現在、若者が農業離れしている。そこで、酪農後継者や新規就農希望者が集まっている酪農学園大学で、同じ道を志す者同士での交流会を行う。農業の将来を担うもの同士が、お互いを高め合い、さらにはパートナー探しの手助けとなることを目的とする。
<活動報告>
1月14日(土)14時から中央館2Fロビーにて、交流会「酪農好きは集まれ!酪農大交流プロジェクト」を実施しました。参加者は男子11名、女子8名、計19名で、酪農好きや将来酪農業を志す学生たちが集まりました。
まず「1分間交流」で名前や学類、夢や目標などを紹介し合い、交流のきっかけを作りました。それから連想ゲーム、椅子取りゲームなどをチーム対抗で行って各チームでの交流を図り、その後チーム内で「理想の牧場」をテーマにグループワークを行い、自分は将来どんな牧場を経営したいかを話し合いました。最後に「フリータイム」を設け、チームを超えた自由な交流の場としました。
この交流会を通して、酪農大生の酪農への熱い思いをお互いが実感し、同じ道を志す仲間ができ、これから夢に近づいていくために学ぶ意欲の向上につながりました。今回実施したのは酪農大生のみを対象とした交流会でしたが、今後は他大学とも連携して、交流の場を広げていきたいと思います。
このチャレンジでは、プロジェクトを成功させるためにはどうグループをまとめて行くか、その過程を経験することも非常に良い勉強になりました。
酪農学園大学 想いよ届けProject
団体名「酪農学園大学 WAKKA」
『酪農学園大学』と『江別市』をテーマにフォト・イラストコンテストを開催し、酪農学園大学生と江別市民が、より近い存在に感じるきっかけを作る。
コンテスト受賞作品でポストカードを作り、販売する。利益は、国連WFP(国際連合世界食糧計画)レッドカップキャンペーンに寄付し、世界の飢餓に苦しむ子供たちへ給食を届ける。
<活動報告>
酪農学園学生生活援護会のほか、江別市、国連WFP協会、江別港からの後援を受け、フォト・イラストコンテストを開催し、69点の応募を得ました。その中から5点の受賞作品を決定し、1月13日に表彰式を開催しました。
当初は5種類3,000枚のポストカードをインターネットで発注する計画でしたが、技術的な問題から印刷業者に依頼することにし、8種4,000枚を製作して、製作費用が予定の10倍になりました。
1月16日から、酪農学園生協と江別港で販売を開始しました。生協にコーナーを設けてメンバーによる特別販売会を実施したり、江別市の祭に出店したり、郵送販売もするなど販売の機会を広げる工夫をし、製作費を回収して256,508円の利益を得ることができました。3月27日に横浜の国連WFP協会に出向き、事務局長に全額を寄付して、世界の飢餓に苦しむ子供たちへ約8,550人分の給食を届けることができました。
当初の計画よりも規模が大幅に拡大してしまい、予想外の問題も発生しましたが、多くの方々から助言や協力をいただき、メンバー全員が1年生だった私たちがプロジェクトをやり遂げることができました。
酪農アスリート弁当(Rakuno Athlete Bento)プロジェクト(RABプロ)
団体名「食・健康スポーツ科学研究室」
学生アスリートは、食事の重要性への理解が乏しいため、十分な食事がとれていない傾向にある。そこで、学生アスリートが適切な栄養をとれる弁当レシピを提案する。まず、有識者に弁当を試食して評価してもらい、それをもとに改良を行い、弁当レシピを作成する。そのレシピを使い、本学アスリートを対象に料理教室を行い、一緒に弁当を作って食べ、評価してもらい、結果をもとに簡単に作れる弁当レシピを体育会幹事会に提案する。
<活動報告>
6月から10月にかけて、学外協力者とともにアスリート弁当のレシピを考案し、試作しました。11月には、本学で開催された北海道体育学会において、参加者に「ライスバーガー&おにぎらず」「ベーグル&サンドイッチ」の2種類を配布し、プレゼンテーションをして試食してもらい、アンケートを回収しました。
その結果をもとに改善と試作を繰り返し、「ジンギスカンおにぎらず」「お好み焼きライスバーガー」「サンドイッチ」「フルーツベーグル」の4種類のレシピを完成させました。2月16日に、本学学生アスリートを対象に料理教室を開催し、7つの部活から23名の学生が集まりました。そこでは、まずプロジェクトメンバーが調理のデモンストレーションを行い、その後、参加者が実際に「フルーツベーグル」「ジンギスカンおにぎらす」「ライスバーガー」を調理し、試食してもらいました。「簡単に作ることができた」などの好評価を得られた一方で、「運動後に食べるには多すぎる」との意見もありました。
今後は、4つのレシピを掲載したリーフレットを作成して配布する予定です。最終的には弁当レシピを給食委託業者やコンビニエンスストアに提案し、多くのアスリートに食べてもらえるように展開したいと思います。
ESD(Education for Sustainable Development)
自然エネルギー普及推進プロジェクト
団体名「真冬にあつあつソーラークッキング!」
南アフリカの国際的な開発援助に用いられているソーラークッキングツールは、廃材から造られ、自然エネルギーで薪の消費を抑え、森林の保全や地域の自治力向上に貢献している。このプロジェクトでは、12月、1月の数日、大学内でソーラークッキングツールのワークショップを開催し、国際情勢と自然エネルギーの関係を知るきっかけを作る。活動の際は、ソーラーについてのポスター展示を行い、冊子などを配布するほか、ソーラークッキングツールで温めた試食も配布する。
<活動報告>
ソーラークッカー製作にあたり、環境保全の観点から「廃材を利用する」というコンセプトを立てたため、材料の調達に苦労しました。本体となるパラボラアンテナを入手できたのは1月で、その他、建設会社にお願いしてベニヤ板をいただいたり、工具は江別港から貸し出してもらい、2月にようやく完成することができました。費用は予算よりもかなり安く済み、4万円あまりを学生援護会に返還しました。
2月~3月の間に数日、大学内にて試運転を実施し、ソーラークッカーでコンソメスープとポップコーンを調理して、試食を行いました。1時間で100度に加熱でき、あつあつの料理を提供して、大学生を中心に、自然エネルギーを身近に感じてもらうことができました。今後は、白樺祭や銀座商店街などでの同様の活動を検討しています。
計画では、ソーラーについての小冊子を作成して配布する予定でしたが、ソーラークッカーの製作に時間がかかってしまったため、実施することができませんでした。