NEWS NO.7(2017年度)
唐澤迪子さんが、第49回獣医疫学会学術集会で優秀ポスター賞を受賞
3月25日(土)、東京大学農学部にて開催された「第49回獣医疫学会学術集会」において、本学獣医学類6年の唐澤迪子さん(獣医疫学ユニット・蒔田浩平准教授)が、優秀ポスター賞を受賞しました。本研究は、エキノコックス症のハザードマップ作成に貢献できる可能性があります。
受賞した研究のタイトル、共著者、研究概要は以下のとおりです。
タイトル:
「北海道・根室におけるキタキツネ糞便数に影響する生態学的因子の多変数空間解析」
著者:
◯唐澤迪子(酪農学園大学)
浦口宏二(北海道立衛生研究所 感染症部)
早山陽子(農研機構動物衛生研究所 ウイルス・疫学研究領域)
蒔田浩平(酪農学園大学)
〇研究概要
ヒトエキノコックス症の感染予防対策の為に、現在自治体が中心となってキツネに対する駆虫薬の散布が行われています。この研究では、終宿主であるキタキツネの糞便数の多さをキツネの活動指標とみなし、地理情報を使用してキツネが糞をしやすい生態学的条件を探りました。その結果、キツネは牧草地や雑木林を頻繁に利用し、雑草地や住宅地を避けて活動していることがわかりました。
今後はさらに空間的な概念を加えた解析を行い、ヒトエキノコックス症の感染リスクの定量化に繋げ、保健行政に貢献したいと考えています。