NEWS NO.155(2014年度)
吉野教授が「宗谷de新規就農フェア」に参加
道北の「宗谷地域」に酪農の担い手を呼び込む目的で、北海道宗谷総合振興局が2月15日(日)に札幌駅前地下歩行空間で開催した「宗谷de新規就農フェア」のミニ・ディスカッションに、本学循環農学類の吉野宣彦教授(農村計画論研究室)が出演しました。午前と午後の部を合わせ、農業高校の生徒や関係機関の職員など約60名が参加しました。
ミニ・ディスカッションは、吉野教授のほか1984年に猿払村で新規参入した円丁辰夫さん、宗谷農業改良普及センターの林弘幸主任普及指導員の3名で進められました。
吉野教授は、まず、本学の学生について触れ、「酪農学園大学の農学関係の卒業生の約3割が農業の職に就いています。そのうち酪農で就農するのは約30名です。道内の酪農での新規就農者は近年約70名なので、半分近くは本学の卒業生です。最近は、実家が農家でも一度他の職についてから就農する学生が多いです」と話しました。
次に、宗谷の魅力について触れ、「十勝、道東、道北の中で、道北は農地価格が最も安いので初期投資が少なくすみます。また、勉強会が活発で技術がオープンなのも魅力です」と話し、最後に「若い皆さん、まず酪農学園大学で勉強しましょう」と呼び掛けました。
円丁氏は、「宗谷で40~50頭の酪農経営を始める場合の初期投資は4,000~5,000万円です。他の地域ではそれ以上かかります。宗谷では、夫婦2人分の奨学金を返済しながらでもやっていけます。台風も来ないし、地震もありません。牛を飼う技術は失敗しながら覚えればいいのです。経営は持って生まれた経営感覚があればできます。まじめに働けばやっていけます」と話しました。
林主任普及指導員は、「宗谷管内では毎年2~3名が新規参入しています。7町村、6農協などでネットワークを作り、連携しながら新規就農の情報提供や支援をしています。新規就農者の学習会も盛んですし、地域の人たちの受入態勢が良いのが特徴です」と紹介しました。
午後のミニ・ディスカッションには、とわの森三愛高校機農コースの1・2年生23名が参加し、次々と質問をしてディスカッションを大いに盛り上げました。
会場には、宗谷や新規就農に関するパネル展示のほか、学校PRコーナーも設けられ、本学は吉野教授のイラスト入りポスターを展示し、吉野ゼミの学生が大学パンフレットやメモ帳などを配布してPRをしました。