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Channel: 在校生の方へ –酪農学園大学 | 獣医学群・農食環境学群
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「実践農学」で長期実習体験を聞く

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 NEWS NO.134(2015年度)

「実践農学」で長期実習体験を聞く

 

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 本学循環農学類では、2015年度後学期より「実践農学」が始まりました。1年生を対象として、優秀な園芸・畑作農家や、農業を支える組織・団体の職員から話を聞き、現場の実際を学ぶとともに、農業の課題と可能性を考えることを目的としています。2、3年次には、希望者を対象に、実際に農家で長期実習をする「実践農学実習」を予定しています。

10月30日(金)の講義では、実践農学はどのように取り組んでいくのかについてのイメージをつかむため、本学循環農学類で11年間に渡り行ってきた、2年前期と3年後期に酪農家に入って長期実習をする「実践酪農学コース」に参加した4名の学生から体験談を聞きました。

 

 循環農学類2年の武島拓海さん、髙橋真彰さん、菊池智拓さんは、今年4月から4か月間行った実習について報告しました。

P1280380-1●武島拓海さん

 「73頭の乳牛を飼育する、足寄町の吉田牧場で実習をしました。朝4時半から掃除、搾乳、飼料準備などの作業を行い、8時にはいったん帰宅します。その後また9時半から飼料をやり、昼まで作業をします。夕方は15時半から掃除、搾乳、敷き藁の掃除などを18時までやって、一日が終わります。宿泊場所は足寄町新規就農研修センターで、週1日の休みには軽トラを使って食料の買い出しなどに出かけていました。早朝に起床することや、夏の暑い時の雑草刈りは辛かったですが、酪農のスキルは確実に身についたと思います。漠然と新規就農を考えていましたが、この実習でそれが簡単ではないことを肌で感じました」。

 

P1280373-1●髙橋真彰さん

 「この実習を選択したのは、農業高校では主に肉牛を学んで、次は乳牛とはどういうものなのかをしっかり学びたいと思ったからです。約110頭の乳牛を飼育している、鹿追町の坂本牧場で実習をしました。この牧場では交雑種を生産して肉牛として出荷することに力を入れ始めており、そちらの方が伸びて来ていました。朝は6時から作業が始まり、11時から16時までが休み時間で、19時に終了します。一日は長いようで短く、あっという間に終わりました。授業で学んだことを実習の中で体感できましたし、実習が終わってからの授業の中では、実習でやった作業はこういう意図があったんだと確認できました。また、大学以外にも人間関係が広がりました」。

 

P1280307-1●菊池智拓さん

 「約130頭の乳牛を飼育する、浜中町の岩松牧場で実習をしました。この牧場では、獲った鹿肉の販売や冬場の狩猟ガイドもしており、鹿の解体所が設けられていました。朝5時半からの搾乳や除糞、放牧といった通常作業のほか、鹿の解体やパック詰めも体験しました。実習中に一度だけ、熊の解体がありました。搾乳牛に与える飼料には、近隣の昆布工場から出る残さの昆布粉を、塩の代わりとして与えていました。また、堆肥作りにはとても注意を払っていて、pH調整には、カルシウムや貝殻を混ぜて工夫していました」。

 

 

 循環農学類4年の田口結貴さんは、2年前期に4か月間、3年後期に5か月間行った実習について報告しました。

P1280345-1●田口結貴さん

 「小学生の時に両親に観光牧場に連れて行ってもらって、酪農に一目ぼれして以来、ずっと自分の牧場を持ちたいと思っていました。卒論のテーマは、私自身も目指している、北海道内で女性一人で酪農経営をしている方についての研究です。実習は、2年前期には、浜中町で牛を約50頭飼育し、ハーゲンダッツに高品質の生乳を卸す二瓶牧場で、3年後期は、鹿追町で約200頭を飼育する大規模な浅野牧場で行いました。酪農にはいろいろな経営方法があるということが良くわかり、将来のことを考えるときに、自分はこういう経営をしたいというイメージが膨らみました。また、牛がかわいいだけでは酪農はできないと実感しました」。

 

 発表後は質疑応答が行われ、辛かったことは何か、休日の楽しみは何だったか、などの生活に関する質問や、繋ぎ飼い牛舎の対尻式と対頭式の違いについて、実際に作業してどう感じたかなどの、専門的な質問もされました。

 

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