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天売島のネコの譲渡会を開催

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NEWS NO.3(2016年度)

天売島のネコの譲渡会を開催

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 獣医保健看護学類(担当:動物行動生態研究室 郡山尚紀准教授)主催の「天売島のネコの譲渡会」が4月3日、本学D1号館1階ロビーで行われ、同研究室の学生の自宅で預かって人に慣れさせたネコ4匹(オス)のうち3匹の新しい飼い主が決まりました。

 絶滅危惧種の海鳥などが生息し「海鳥の楽園」といわれる天売島(羽幌町)では、飼い主のいない野生化した野良猫が増え続け、海鳥を襲うなど生態系に影響を及ぼすとして問題になっています。

 こうしたことから、羽幌町と環境省は、北海道獣医師会や本学学生を含む動物愛護ボランティアなどと連携して「人と海鳥とネコが共生する天売島」連絡協議会を発足し、捕獲した野良猫を殺処分することなく里親を探す取り組みを行っています。捕獲されたネコは、北海道獣医師会によって、病気のケアをしたあと、動物愛護ボランティアなどに引き渡されます。

 同研究室では、学類で飼っている犬の散歩やしつけ指導を担当しており、動物行動学など研究の一環として取り組んでいます。譲渡会では、学生がネコの特徴や人に慣れたレベルを分かりやすく示したプロフィールを用意し、来場者の質問に対応しました。

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 江別市内に在住の西澤純男さんは、「以前飼っていたネコ2匹が死んでからもう飼う気はなかったのですが、天売ネコのことを知って、やっぱりネコが欲しいという話しになりました。ペットショップで育ったネコより、生命力が強そうなので良いと思いました。第1希望のネコが他の方に決まる可能性もあるので第2希望まで申し込みました」と、ネコとの生活を楽しみにしていました。

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 オスネコのルイ(推定3才、馴化レベル4)と半年間一緒に暮らした、3年の服部佳織さんは、「はじめて家に来た時は、よく夜鳴きをしていましたが段々、慣れて夜鳴きはしなくなりました。今ではすっかり人に慣れて、ケージの中に居るより抱っこしたり、膝の上にいる方が落ち着くようです。新しい飼い主さんに可愛がってもらえたら嬉しいです」と話しました。

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 動物愛護ボランティアのNPO法人ニャン友ねっとわーく・北海道代表の勝田珠美さんは、「譲渡会では、希望者にその場ですぐにネコを引き渡すのではなく、後日、引き渡しが決まった方に連絡し、お宅に行って直接引き渡します。約束が守られていなかった場合は引き渡しを中止します。

 また、2匹目を求めて来られる方も多いので、その場合は、何をするにも先住の猫を優先することが大事です。ネコも人間と同じようにやきもちをやきます。最初は距離を置き、慣れさせてから少しずつ近づけると良いです。

 ネコは、新しい環境に慣れないと過呼吸になることがありますので、状態を見ながら譲渡会を進めていくよう、心がけています」と話しました。

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 郡山先生は、「昨年9月に6匹を引き取って以降、学生が1匹ずつ預かって人に慣れるようコミュニケーションをとってきました。すっかり人に慣れた猫からまだまだ野性味の残った猫がいますが、学生にとっても貴重な学びとなっています。今後も譲渡会を定期的に行いたいと思っています。次回は、5月15日に行う予定です」と話しました。
獣医保健看護学類→http://www.rakuno.ac.jp/department/veterinarygroup/healthnursingclass.html

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